交通事故の症状(むちうち症)
むちうち症について・・・
まずむちうち症とは?
近年、シートベルトやヘッドレストが常備され、追突事故の際、頚部の重篤な外傷は減少しています。
しかし、交通事故外傷の過半数をムチ打ち損傷が占め、年々増加傾向にあります。
交通事故にて受傷する患者さんの9割は首の痛みを訴えます。
これは俗にムチ打ち損傷(外傷性頚部症候群)頚椎捻挫と呼ばれます。
むち打ち症の症状と分類
頚椎捻挫型
首の筋肉や靭帯などが損傷され、首、肩、背中の痛みや運動制限が起きる症状です。
神経根症状型
頚椎から出る神経が圧迫されることにより、首の痛みや頭痛、腕のしびれやだるさ、筋力低下するなどの症状です。
バレ・リュウ症候群型
後部交感神経の損傷や圧迫によって頭にいく血流が低下することで、頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気、眼の疲労・・・などが起こる症状です。
※後から症状が出てくることもあるので、まずは診断を受けることをおすすめします。
一般頻度の高い症状
1.頭痛
患者さんの80%以上が訴え、46%は後頭部、34%は頭全体、20%はそれ以外の場所(顔面)に頭痛を訴えます。
また以前から、頭痛症状がある方の痛みを増長させます。
2.放散通(シビレ)
先程説明しましたスパズム(持続性筋収縮)が起こり、首から出入りする神経を圧迫し、上腕・前腕・手指にシビレを発生させます。
左右差はないと思います。
来院する患者さんの半数は放散痛を訴えます。
3.運動制限
受傷してから1週間からそれ以上。
この症状が出現する患者さんもいます。
これは痛みの軽快と共に徐々に良くなってきます。
4.頚部、背部、腰部の痛み
事故後、受診する患者さんの60%以上が頚部(首)に痛みを訴え、背中の痛みは65%が6時間以内、28%が24時間以内、残りは72時間以内と一般的な統計等で言われています。
事故直後から腰に痛みが発生することはありますが、私の浅はかな臨床経験で、4日〜10日後に腰に痛みを訴える患者さんも大勢います。
5.筋力の低下
頚腕神経叢(鎖骨付近にある。腕にいく神経の束)障害、頚神経及び頚背神経根症により、神経領域の筋肉の力が低下します。
6.めまい、耳鳴り、難聴
50%は自分自身がグルグル回るかのように感じる回転性めまいを訴え、10%〜15%は耳鳴りを訴え、難聴を訴える患者さんが数%います。
7.その他の症状
イライラしやすい、過度に神経質になる睡眠障害、うつ状態、記憶力の低下、注意障害など交通事故が原因で性格が変化してしまい、稀にメンタルカウンセリングを受ける患者さんもいます。
むち打ち症での障害
ムチ打ち症候群の定義は意見が分かれるところですが、一般論では交通事故、通常は追突事故を受けた後に生じる症候群であり、その症状は次のように多彩で、かつ、色々な組み合わせで起こるものです。
患者さんの訴えは、受傷と同時に始まり、数カ月続いたり数年存続しうるので、いかにして慢性化を防ぎ、集中的に診療を行うかということです。
ムチ打ち損傷は、たとえ頭部が物体に接触していなくても真の頭部外傷なのです。
●整形外科的障害-頚部痛、動きの制限
●神経障害-知覚障害、しびれ
●聴覚障害-耳鳴り、聴力低下
●耳鼻咽喉科的障害-嚥下障害、発語困難
●平衡障害-回転性めまい、非回転性めまい
●歯科領域の障害-咬合障害、顎関節痛
●神経心理学的障害-不安神経症、注意力散漫
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